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ビジョン・育成テーマ

  • 沖縄の文化的価値を伝える小売店の複数店展開に向けた人材育成
  • 経営者視点で主体的に事業を展開する人材育成

ゆいまーる沖縄 株式会社
https://utaki.co.jp

代表者 :鈴木 修司
所在地 :南風原町宮平652
業種  :卸・小売業
従業員数:22人

会社概要:
1988年創業。約200カ所の県内工芸品メーカーや自社商品など沖縄工芸品を主な商材とし、ホテルなどへの卸販売と直営店舗やネットで小売販売を行っている。「琉球の文化・祈りに深く学び、それを事業にする」を経営目的に、地域に経済が循環するビジネスモデルを目指す。


課題

会社全体の目標に沿った店舗運営

本事業は2年目で、1年目は、BtoB(卸し)主軸の体制から粗利率の高い直販BtoC(小売)に力を注ぐため、売場づくりと接客の研修を実施しました。導入から約3カ月という早い段階で、店舗での買上率が10%伸び、スタッフのモチベーションがアップ。もっと学びたいという意欲が高まり、次の課題も見えてきました。

2年目のテーマは数値管理です。「沖縄の文化的価値を創造・発信することで、お金を循環させる」という創業者の想いを実現するため、ロマンとそろばんのバランスの取れた人物像を理想に掲げました。スタッフは工芸品の専門知識は高いのですが、数字は苦手意識がありました。

1年目に学んだ売場づくりと接客に数字が紐付づけられる人材育成を目指しました。

研修

売場計画から検証まで数値管理をクセづけする

売上目標達成の計画作成では「何故、数字に落とし込まなければいけないのか」というマインドから学びました。丁寧に紐解いていくことで、数字への苦手意識が薄れていきました。

具体的には数字をワークスケジュールに落とし込む作業を実施しました。年間の売上目標を、月ごとから週間に落とし込むことで、今週までに何を終わらせなければいけないのか、そのために今日やるべきことは何かを、自ら考えて行動できるように、宿題を通じてクセづけしました。

2024年8月にオープンした琉球菓子とお茶の店「koti」のスタッフも一緒に学び、イベントではコーナーごとに細分化し、数字がどのように変化するのか、専門家のアドバイスを受けながら検証する方法も学びました。

主な研修内容

  • 接客スキル及び店舗づくりのフォローアップ研修
  • 売上の目標管理と数値達成に向けた施策の考え方

成果

接客と数値が紐付く売場で多くの相乗効果が生まれた

売り上げが昨対比120%と上がり、ミーティングで数字が出てくるようになりました。定量と定性を
セットで計画することが体に染みこんでいます。

「販売士の資格を取りたい」「○○をしたいのですが、いいですか」と主体性のある提案や要望が増えました。理想とする自立型人材が育ったことで、本来経営者がやるべき仕事に集中できるようになりました。

弊社と取り引きを考えている事業者が客として視察来店することがあります。スタッフの接客をきっかけに新規の取り引きにつながったケースもあり、小売で完結せず卸事業にも良い影響を与えています。また、買い物をしたお客様が「ここで働きたい」と人材募集にもつながりました。いい売場が多くの相乗効果を生み出しています。

経営者展望

刺激し合い他部署に波及チームの絆が深まった

研修時間を確保するために臨時休業をしたり、卸事業のスタッフが店舗に入ったりフォローしました。店舗スタッフの意識が変化していくのを感じていた卸しのスタッフも刺激を受けていました。

数値管理を習慣づけるための宿題では、苦労するスタッフもいましたが、弊社の管理者が講師とスタッフの間に入ることで、進捗状況の把握や不安を解消。目の前に集中できる環境づくりで、研修もスムーズに運びました。

■人材育成をご検討中の企業様へ■

成果が未知数の人材育成に投資することに躊躇することもありましたが、本事業を活用することで思いっきり取り組むことができました。せっかくの機会なので「絶対に変える」という覚悟で徹底的に取り組むことをおすすめします。

代表取締役 鈴木 修司 氏

専門家コメント

Shinka Lab株式会社 細野 真友子 氏

2023年度から開始した「小売事業 店舗改革プロジェクト」。
昨年度はメンバーと共に店舗の「ありたい姿」を共有、日々の売上を伸ばす為のアドバイスと実践をおこないました。本年度は、メンバーが店舗を主体的かつ永続的に運営できる基盤を整え、さらなる売上を作る仕組みづくりの支援をして参りました。

プロジェクトを通じて、小売の力・商売の醍醐味を体感するメンバーの姿が見られるようになりました。今後のさらなるご活躍、ご発展を楽しみにしております。