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新里酒造 株式会社

ビジョン・育成テーマ

環境/技術/消費者の変化に即した対応ができる組織づくり


新里酒造 株式会社

代表者 :新里 建二
所在地 :うるま市州崎 12-17 
業種  :製造業
従業員数:32 人

会社概要:
1846年琉球王国首里三箇で創業し、業歴176年となり現存する沖縄最古の事業所。2020年よりウイスキーの製造販売を開始し、老舗蔵元の斬新な取組みとし
て注目を集めている。


課題

国内酒類消費量は 1992 年より年々減少しており、特に泡盛は、県内においても若者の泡盛離れにより、市場が加速度的に縮小しています。そこで、世界的に市場が拡大しているウイスキーの製造に取り組み始めました。

県内→県外→海外と市場を拡大していくためには、さらに高品質のウイスキーを製造する必要があります。

目標/TARGET

老舗企業の挑戦!市場に求められる新商品を開発する

泡盛とウイスキーは同じ蒸留酒ではありますが、原料や製造工程が異なります。
そこで、数々の品評会で受賞している県外のクラフトウイスキーメーカーで技術向上に向けた研修を実施したいと思い、事業を活用することにしました。

研修/CHALLENGE

《研修テーマ》新規事業「沖縄ウイスキー」の製造に向けた人材育成

製造部のメンバー4名で、県外のクラフトウイスキーメーカーで「祖業(ビール製造/焼酎製造)からウイスキ製造への転換」という同じ境遇であったり、テロワールを追求していたり等、国内・海外において高い評価を受けている3社で視察研修を実施しました。

製麦辛子込み、蒸留、熟成(貯蔵)までの各製造工程や設備設計について、自社と比較しながら確認や意見交換をしました。

また、1社とは視察研修後にフォローアップ研修としてオンラインでつなぎ、試飲、官能評価を行い自社商品の評価及び改善点についてのアドバイスをいただきました。

主な研修内容

  • ウイスキー品質向上に向けた製造技術研修

成果/ACHIEVMENT

自社の立ち位置を再確認して、新事業展開へのモチベーションが向上

ウイスキー製造の各工程がこうっミニどのような影響を与えるかについて理解が深まりました、ウイスキー事業に取り組む姿勢や考え方が三者三様でした。

その考え方の違いで大きく製造方法が異なり、各社とも自社の考え方に忠実な味わいのウイスキーに仕上げており、弊社がどのような立ち位置にあるかを再認識することができました。

また、ウイスキーづくりに真摯に取り組む他社の職人と意見交換等をする中で、彼らの姿勢に感化され、日々の製造業務に加え、どのようにすればより良い品質のウイスキーが作れるかを積極的に研究するようになりました。

製造部のメンバーの「沖縄ウイスキー」製造に向けてのモチベーションが大きく向上したと感じられます。

本事業に参加した感想と今後の展開について

経営者コメント

ウイスキーは、どのような商品を製造したいかで、製造工程や熟成方法、掛け合わせ等で、 無限に多様な商品を製造することができます。

今回の研修を踏まえて、沖縄の地で造られる独自性の高いウイスキーをどのように発信すればより多くの人に伝わるかを改めて検討していきます。

伝統を継承しながら、新事業を展開させて収益の向上に努め、既存事業に還元していきたいです。

代表取締役 新里 建二 氏

専門家コメント

専門コーディネーター 大濱 詩織

今回、クラフトウイスキーの製造について先進的な取り組みをしているメーカーで視察研修をし、自社商品や製造工程の強みや課題を客観的に捉える機会を得たと思います。

高品質の商品を製造することはもちろんのことですが、同時にマーケティングやブランディングにも取り組みながら、自社の目指す「沖縄ウイスキー」を展開していくことを期待しています。